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私立鳳桜学園。
盟家の令嬢や、政治家の子息も通う国内でも有数の名門学園だ。
この学園が財界、政界に与える影響も大きく、徹底した情報統制がなされており、その名は一般人には知れ渡っていない。
しかし、国内でもトップレベルの極上の美少女が揃っているということは、教師たちの間でもっぱらの噂であった。
鳳桜学園が非常勤教師を募集しているという話を聞きつけた俺は、これまでの教師人生で培ったあらゆるコネを駆使して、たった二つしかなかったその採用枠になんとか滑り込むことに成功した。
そして、赴任当日。
この学園の教頭――小太りでうすら禿げの、いかにもな中間管理職ヅラだ――から、学園について、そしてこれからの仕事についての説明を受ける。
教頭「というわけで、よろしく頼むよ。御堂雄一郎くん、それと……芹沢睦美くん」
睦美「はいっ、よろしくお願いしますっ♪」
御堂「……え?」
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御堂「おい、聞いてなかったぞ」
睦美「先生ったら、黙って行っちゃうなんて、水臭いじゃないですかぁ。先生の足取りを追うの、けっこう大変だったんですよ?」
御堂「ストーカーかよ……」
睦美「でも、これからも一緒にいられますね、御堂先生♥あぁっ、先生のことを考えるだけで、私、もう……♥」
まったく……まさかここまで追ってくるとは、困ったやつだ。まあ、睦美をおいてくることに罪悪感がなかったといえば嘘になるが、それよりも気の毒なのはこいつの旦那だな。
睦美「あっ、ちなみに私、単身赴任ですっ♥先生、夜はいつでもお待ちしてますね♥」
……まあ、こいつの抱き心地のいい身体を手放すのは惜しかったし、俺の野望にむけて、使える手駒ではあるだろう、と自分に言い聞かせておく。
そんな予想外のハプニングはあったが、俺は以前から目をつけていた狩場――鳳桜学園での第一歩を踏み出した。
俺はここで牝奴隷たちのハーレムをつくり、この学園ごと支配してやるのだ。
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